この数千年、人類は文明を作り上げ、物事をコントロールする方法を見つけた。
地球の歴史において、この数千年は比較的穏やかで、変動率の低い時期であったという。
その穏やかな環境の中で人類は文明を作り上げ、物事をコントロールするようになった。
結果、人にはコントロールする能力が備わっていると考えるようになった。
今や、コントロールは社会の必然となっている。
コントロールと言われてもピンとこないかもしれないが、合理的といえばわかりやすいだろう。
合理的というのは、コントロールするための手段だ。
人はあらゆる局面で、合理的な判断をして行動する。
目的地に向かう交通手段を所用時間や金額で合理的に決定し、目的地での行動も合理的に判断する。
こうして、人生や時間、お金をコントロールしている。
何も考えずに気の向くまま、出たとこ勝負で行動する機会は、現代人にはまず無い。
人は、社会は合理的に動く歯車であり、コントロールするのは常識だと思っている。
しかし考えてみてほしい、コントロールは土台が安定していてこそ可能になる。
社会や金融のシステムが揺らいでは、合理的判断は下せない。
今の文明は、地球から与えられた好機を利用していたに過ぎない。
地球環境が穏やかで安定していたから華開いた文明である。
コントロール社会も、穏やかな地球が与えてくれた幻想なのかもしれない。
地球環境が変化しつつある現代、今一度コントロールについて考える時が来たのでは無いだろうか。
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