情報は社会をコントロールするツールである。
デジタルは情報をつなげて新しい情報を作る技術だ。
デジタル社会では、あらゆるものが情報化され、人は意識して情報を扱っている。
以前は、人は物を欲し、物欲を叶えることが幸せだった。
今は物欲より、情報の欲求が人の心を占めている。
お金よりSNSでのイイネを求める時代だ。
物から情報へと欲望の対照が移行しただけと思われがちだが、本質的な違いがある。
情報はシステムに作用し、この世は、あらゆるシステムでコントロールされている。
情報 ➡︎ システム ➡︎ コントロール、という図式である。
情報の活用は、コントロールを手に入れる方法だとも言える。
「情報は力だ」というが、そういうことだ。
人は、人生や幸せ、未来をコントロールしたいと欲する。
お金は間接的にそれらに作用するが、情報は直接作用する。
今や最強なコントロールツールを手に入れたと言える。
しかし、情報はつながりによって生み出され、変化し流動し続ける。情報は物質より、水や空気に近い。
固定的な物質はコントロールが容易だが、流動的な情報はコントロールし難い。
情報によってコントロールする力を手に入れたが、その情報自体をコントロールするのは難しい。
ジレンマだ。
情報が溢れるデジタル情報社会の今、コントロール欲は人を高みに上げるのか地に落とすのか。
これこそ混迷の時代だ。
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