デジタル社会と変化、物質から情報へ
人類は変化が嫌いだ、常に不変と永遠を求め続けてきた。
しかし昨今のデジタル情報社会では、そうもいかない。
デジタル技術は、以前は情報を効率化する技術だったが、 情報を生産する技術へと進化したようだ。
この世の膨大な情報の中から、取り出した情報と情報をつなぎ合わせて新しい情報を作る、ビッグデータや生成 AIなどがわかりやすい。
物質の生産は人の目で捉えられるが、情報の生産はそうはいかない。
また、人が作る情報には一定の時間が必要だったが、AIをはじめデジタルは、人力の及ばぬ速さで、休むことなく情報同士をつなげて、新しい情報を作り上げる。
それまで人が培ってきた情報世界を、量的にも質的にも凌駕していく。
今は大転換機なのだ、目に見える物質から、目に見えない情報へと社会の中心は動いている。
今や、物質より溢れる情報が重視される時代だ。
瞬く間に量産され、絶えず変化する情報。
急速に変化する情報社会の中で、人間は振り回されている。
フェイクニュースと情報のつなぎ方
デジタル情報時代は、つなぎ合わせた情報が爆発的に増加し社会を覆っている。
人は情報により便利さという恩恵を受けている、しかし、負の側面もある。
情報をつなげて新たな情報を作るとは、元の情報は正しくても、つなげ方によっては間違った情報になると言うことだ。
フェイクニュースやフィッシング詐欺などである。
情報を誤った方向で繋げ、この社会を歪めている。
情報をどうつなぎ合わせるか、それは人の価値観によって決まる。
価値観に合致さえすれば、どんな情報でも合成でき、蔓延してゆく、
フェイクであろうが、詐欺の手段になろうが。
情報と人の価値観がリンクする時代とも言える、価値観が情報社会を左右する。
今、人の価値観が問われている。
AIは夢を見られるか?
デジタル情報が扱うのは、過去の既存の情報だ。
生成 AIがどんなに素早く情報を生成したとしても、それは過去の情報をかき集めたに過ぎない。
AIは過去と現在の延長線上の未来しか覗けない。
未来の予測はできる、しかし未確定の未来は無限だ、無限の情報を AIは扱えない、だから、予測はできても予想はできない。
人は未来を想像することが出来る、無限の情報から未来を予想することができる。
情報をつなげる時、それまでに無いつなぎ方を考えるのが人の役割だ。
人の想像が、未来をつくる。
望む未来を夢見て、未来の可能性を開けるのは、人間に与えられた能力だ。
AIには未確定の未来の情報は扱えない、だから未来を想像できない。
AIに夢は見られない。
人の考えが、情報に直結する現代
テクノロジーの進化を恐れる風潮がある、いつかAIによって人類が支配されるのではないかと。
でも考えてみてほしい、AIであれテクノロジーは人間が作り出したものだ。
AIは勝手に考えはしない、その情報の土台は人間が与えたものだ。
人間が「劣る他者は支配すべきだ」とAIに教えれば、AIはその通りにするだろう、しかし「他者とは共存すべきだ」と教えればそうなるだろう。
情報をつなげるのはデジタルでは無く人間だ。
情報をどうつなぎ合わせるか、その指針となるのは人間の考え方、価値観である。
人が、情報のつなぎ方を決定し未来を開く。
人の考えや価値観が、情報や社会に直結する現代。
今必要なのは、テクノロジーを恐れるのではなく、我ら人間について考えることでは無いだろうか。
社会にとって、人にとって何が大切なのか見直すべきだ。
デジタルという文明の時代だからこそ、
人間の考え方や価値観をより深く見つめる必要があるのだ。
まとめ
現代は、情報を生産する時代になり、物質より量産される情報が重視される。
情報をどうつなぎ合わせるか、それは人の価値観によって決まる。
AIはどんなに素早く情報を合成出来ても、未来を想像は出来ない。
情報と人の価値観がリンクするデジタル情報時代だからこそ、
人間の考え方や価値観を今一度見つめ直す必要がある、
素晴らしい未来の可能性を拓くために。
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